第5回研究会プログラム

第5回研究会 (於 人工知能学会 合同研究会)

1. 10:10-10:30

消費カロリーを暗黙的に管理する散歩ナビゲーションシステムの提案

  • ○奥村 尚史,佐々木 渉,高間 康史(首都大学東京)

近年,運動不足に起因する生活習慣病の対策として,誰でも気軽に行うことができるウォーキングが注目されている.特に,活動量計との併用は運動効果を実感でき,長期の運動に対するモチベーションの持続が期待されている.しかし,目標のカロリーを消費するためには歩行中常にカロリーを意識する必要があるため,運動する義務感や煩わしさが継続性を阻害する要因となりうる.そこで本稿では,消費カロリーを暗黙的に管理する散歩ナビゲーションシステムを提案する.

2. 10:30-10:50

RDFデータベースを対象としたデータ分析支援ツールの提案

  • ○田代 航一,高間 康史(首都大学東京)

本稿では,RDFの特徴を考慮した分析支援ツールを提案する.RDFは分散した情報の結合や,構造化されていない情報の扱いが容易という特徴があり,活用事例が増えてきている.しかし,従来主流の関係データベースとは異なる特徴を有するため,専用の分析支援ツールが必要と考える.本稿では,構造化された部分データ空間の抽出,接続性の高いリソースの発見,ログデータを対象とした時系列データの抽出を行うツールを提案し,テキストデータマイニング統合環境TETDMを用いて実装したプロトタイプを示す.

3. 10:50-11:20

オンライン対戦クイズシステムによる学習支援環境

  • ○渥美 峻,砂山 渡,川本 佳代 (広島市立大学),西村 和則 (広島工業大学)

近年,e-learningなどの学習環境が多く用いられており,ブラウザゲーム等のネットワークを介したゲームも流行している.そのため,ネットワークを利用して手軽に行えるゲーム型の学習環境の出現が望まれている.本研究では,オンライン対戦型クイズシステムによって学習を支援する環境を提案する.すなわち,対戦形式とすることで,他者の存在や競争心により学習の動機づけを与え,ゲームの要素となっている経験値の導入により,学習意欲の維持と向上を目指す.

4. 11:20-11:50

Web画像による語義・概念の視覚的な提示に関する検討

  • ○林 良彦(大阪大学)

単語が指示する概念や語句により想起される概念が画像や記号により視覚的に提示できれば,インタラクティブな情報アクセスを支援する手段として利用できると考えられる.本発表では,ある事物(例:beaver)が有する心理的に顕在性のある属性("builds dams")がどの程度Web上の画像検索により得られるかを調査・検討した結果について報告し,Web画像をインタラクティブ情報アクセスにおける手がかり情報とする可能性と有効性について議論する.

11:50-13:10 昼休み

5. 13:10-13:40

映像コンテンツとコメントを利用した指示的動画要約生成・提示手法の提案

  • ○于 多,高間 康史(首都大学東京)

本稿では,ニコニコ動画などのコメントが付与された動画から指示的要約を生成する手法を提案する.動画はWeb上の主要コンテンツの一つであるが,テキストコンテンツと異なり,見るべき動画の効率的発見は困難である.提案手法では,映像の特徴とコメントの関連性を考慮し,多数のユーザが共感している区間を複数抽出する.抽出した各区間からGIFアニメーションを生成し,それらを並列提示することで効率的な閲覧を支援する.本稿では並列提示に関する予備実験の結果について報告する.

6. 13:40-14:10

LDA と Isomap を用いたカリキュラムの可視化

  • ○関谷 貴之,松田 源立,山口 和紀(東京大学)

近年高等教育機関では WWW 等を用いたシラバスの公開が進んでいるが,その学部や学科が提供するカリキュラム全体を読み取ったり,似たようなカリキュラムを提供する他の学部や学科と比較することは,専門家であっても容易では無い.著者らは,シラバス文書の集合としてカリキュラムを捉えた上で,カリキュラムの把握や比較のためにカリキュラムのマップを作成する手法を研究している.本発表では,確率的な文書モデルである LDA と次元圧縮手法である Isomap を用いて,シラバス文書からカリキュラムのマップを作成する手法を説明し,この手法を用いて複数の情報系学科のカリキュラムを比較した結果を示す.

7. 14:10-14:40

複数文書の相対的特徴可視化による理解支援

  • ○薦田 和弘,大澤 幸生(東京大学)

本稿では,異なる文脈を持つ複数文書の相対的特徴を可視化する手法を提案する.複数文書で共通に出現する語と,各文書の特徴的な語を,両者の共起度と文脈類似度に基づいて関連付けた単語グラフをユーザに対話的に提示する.表層的に類似する主張に潜む差異を発見し新たな視点として意識させ,集団の協調作業や個人の情報収集における理解を支援することを意図する.文脈情報を含む文書集合を対象に手法の有効性を検討する.

8. 14:40-15:00

無意味スケッチ図形を命名する

  • ○荒牧 英治(京都大学,科学技術振興機構 さきがけ),仲村 哲明,臼田 泰如(京都大学),久保 圭(大阪大学),宮部 真衣(京都大学)

本研究では,画像刺激に対して,自由に言語形式をあてはめるという命名課題を行い,作成された名前の類似性を考察した.実験の結果,濁音と母音/a/の選択に一定の一致度が見られ,画像が濁音と母音/a/の使用に影響をあたえていることが分かった.本研究の成果により,命名という創造的な行為における制約の一部が明らかになったといえる.

15:00-15:45 交流ブレイク

9. 15:45-17:00

特別セッション 情報アクセス技術の評価ワーショップ:NTCIR-11

NTCIRは,情報アクセス技術を競争的協調的に加速させる評価ワーショップとして,1997年より,様々なタイプの情報検索をはじめ,文書要約,質問応答等をタスクとして取り上げて来た.本年9月から来年12月に渡って開催される今回のNTCIR-11では,6つのコアタスクと2つのパイロットタスクが実施される.本特別セッションでは,NTCIR-11の概要を説明し,幾つかのタスクについて,その背景や目的を紹介する.

NTCIR-11の概要

  • ○岸田 和明(慶應義塾大学),上保 秀夫(筑波大学),神門 典子(国立情報学研究所)

検索意図とタスクマイニング: NTCIR-11 IMineタスクへの誘い

  • ○山本 岳洋(京都大学),Yiqun Liu(Tsinghua University),Ruihua Song(Microsoft Research Asia),Min Zhang(Tsinghua University),Zhicheng Dou(Microsoft Research Asia),加藤 誠,大島 裕明(京都大学),Ke Zhou(University of Edinburgh)

数式検索タスク NTCIR-11 Math-2

  • ○相澤 彰子 (国立情報学研究所),Michael Kohlhase (Jacobs University Bremen),Iadh Ounis (University of Glasgow)

NTCIR MedNLP-2: 医療分野の言語処理

  • ○荒牧 英治(京都大学,科学技術振興機構 さきがけ),大熊 智子(富士ゼロックス),狩野 芳伸(科学技術振興機構 さきがけ,国立情報学研究所),森田 瑞樹(産総研)

モバイル「情報」検索に向けて: NTCIR-11 MobileClickタスクへの誘い

  • ○加藤 誠 (京都大学),Matthew Ekstrand-Abueg (Northeastern University),Virgil Pavlu (Northeastern University),酒井 哲也 (早稲田大学),山本 岳洋 (京都大学),岩田 麻佑 (KDDI)

SpokenQuery&Doc: 自由発話音声クエリからの情報アクセス

  • ○秋葉 友良(豊橋技術科学大学),西崎 博光(山梨大学),南條 浩輝(龍谷大学),Gareth Jones (Dublin City University)

質疑応答

更新日時:2013/10/17 18:45:45
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