第11回研究会プログラム

第11回研究会

第11回研究会開催要領

9:30 - 9:50

従属クラスタ動的生成機構の導入によるMust-Link制約付きK-means法の拡張に関する提案

  • ○井本 博之,高間 康史(首都大学東京)

本研究では,Must-Link制約を用いた従属クラスタ生成機構を導入し,制約付きK-meansを拡張した手法を提案する.高次元空間におけるクラスタリングでは,同一クラスタに所属させたいデータが空間内で複数のグループに分かれて存在する場合が考えられる.提案手法ではそれらのグループに対応した従属クラスタを生成し,距離学習せずに制約を満たす結果を得ることを目的とする.実験を行った結果,クラスタリング成功回数が向上することを示す.

9:50 - 10:10

コンテクスト検索エンジンへのランキング機能の導入に関する検討

  • ○手塚 拓哉,山口 晃一,Yanjun Zhu,桑折 章吾,高間 康史(首都大学東京)

我々は,動向に関する問いにタスクを限定したコンテクスト検索エンジンを開発している.時間的変動の観点から関係のあるアイテムの発見などに適用し,有効性を確認しているが,より効率的な検索を実現するために,ランキング機能の導入について検討している.本発表では,変動の激しさや周期性などといった,ランキングに用いる素性について検討すると共に,変動の激しさを利用したランキング機能を実装し,その効果について考察する.

10:10 - 10:40

コミック工学のこれまでとこれから

  • ○松下 光範(関西大学)

本稿では,コミックを対象とした研究をコミック工学研究と位置付け,その研究動向を (1) どのように計算機利用可能なコードに変換するか,(2) コード化されたコミックコンテンツをどのように利用するか,(3) コミックの表現技法はどのような対象に応用可能か,という 3 つの観点から概観する.

10:40 - 10:50 休憩

10:50 - 11:10

ソフトバンクが提供する対話型FAQシステム:APTWARE

  • ○石川 誠一,尾曲 博隆(ソフトバンク)

対話型FAQシステム「APTWARE」は,ソフトバンクが開発した一問一答型のFAQシステムである.検索利用者は,自然な発話で,システムに対して問いかけることによって必要な情報を引き出せることが可能となる.FAQのコンテンツを生成・整形は,専用の管理画面だけでなく普段使い慣れたExcelシートによっても可能であり,技術者でない人間によるコンテンツのメンテナンスが可能である.導入がしやすいため,本システムはソフトバンク社内で広く利用されている.

11:10 - 11:40

情報アクセスにおける受動性と能動性: 音声対話によるニュース記事アクセス

  • ○林 良彦 (早稲田大学),藤江 真也(千葉工業大学,早稲田大学),福岡 維新,高津 弘明,小林 哲則(早稲田大学)

情報行動には,ユーザが明示的な情報要求を有する能動的な情報探索から,受動的な情報享受まで,様々なモードがありえる.本発表では,このような多様な情報行動モードの行き来を可能にするメディアとしての音声対話に着目し,その適用領域や必要な技術要素について議論する.特に,リズム良い対話を実現するためには,アクセス対象のコンテンツから対話計画を事前に生成しておくことが重要であることを述べ,その実現方式を示す.

11:40 -12:10

ソーシャルシェアデータを用いた観光エリア推薦システム

  • ○加藤 風太,熊野 雅仁,木村 昌弘(龍谷大学)

近年,WEB空間に共有化されたGeo-tag付ビッグデータを観光に応用する研究が注目されている.従来研究では,主に観光スポットが着目されてきた.我々は,ユーザの実世界における行動履歴情報を集合知的観点から集約することで,個人化推薦システムの構築を目指している.本研究では,訪れる地域が指定されたとき,大量のGeo-tag付き写真に基づいて複数の観光スポットを含む地域を効果的に可視化・推薦する観光エリア推薦システムを提案する.

12:10 - 13:20 休憩

13:20 - 14:40 合同研究会合同企画 2014年度優秀賞記念講演

14:40 - 15:00 休憩

15:00 - 15:20

ストリームデータモニタリングにおける確認タイミングの判断支援に関する予備的検討

  • ○吉田 和人,高間 康史(首都大学東京)

オンラインニュースやメール,Twitterなどのストリームデータは,本務の合間に確認を行う必要があるが,いつ確認すべきかのタイミング判断は,本務,モニタリング作業を効率よく行う上で重要と考える.本発表では,この様な確認タイミングの判断支援に関する予備的検討として,棒グラフ形式のメータを利用したユーザ実験を行い,棒グラフの色や個人差の影響について考察する.

15:20 - 15:50

文書ストリームにおけるトピックダイナミクスの階層化ビジュアリゼーション

  • ○澤井 裕介,熊野 雅仁,木村 昌弘(龍谷大学)

SNSなどの発達によりWEB上に大規模文書ストリームが多数出現しており,それらをわかりやすく整理,説明することが強く求められている.近年,文書ストリームにおけるトピックの融合・分離に着目したトピックダイナミクスが注目されている.しかし,従来は,トピックの活性度が考慮されていなかった.本研究では,新聞データを用いて日々のトピック間の関係や活性度の変化を視覚的に分析できるTimeLineを用いた階層的可視化システムを提案する.

15:50 - 16:20

参照関係の可視化による論文サーベイの効率化

○井上 絢翔,韓 東力(日本大学)

論文サーベイは学術論文の執筆において重要なタスクの一つである.必要な論文を収集する方法はいくつか存在するが,その中でも我々は論文間の参照関係に注目し,「どのような理由で参照を行っているのか」といった情報を明らかにすることで効率的に論文サーベイを行うことができるのではないかと考えた.本研究では論文間参照関係の可視化を行うことにより論文サーベイの効率化を図った.評価実験では手法の有効性が示された.

16:20 -16:30 休憩

16:30 - 17:30 招待講演

書誌情報抽出および統合のためのテキストマイニング

  • ○高須 淳宏(国立情報学研究所)

学術論文は学術研究の結果得られた知見を研究者が読んで理解することを目的とし,テキストや図表を用いて記述されている.しかし,研究者が膨大な学術論文を活用する場合は,計算機システムの支援が必要になる.その際,論文をシステムが効果的に処理できる形式で記述することが必要になる.例えば,被引用数を考慮し,インパクトの大きな論文を中心に文献調査を行う場合には,学術論文中に記載されている論文情報や書誌データベースを統合して引用ネットワークを構築することが必要になる.本発表では,著者やタイトルといった書誌情報に焦点を当て,論文中に記載された書誌情報を抽出すためのページレイアウト解析法や文字列解析法を紹介する.また,書誌データベースとこれらの情報を結びつけるリンケージ法について紹介する.

18:00 - 合同研究会懇親会

更新日時:2016/02/17 20:04:43
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