第9回研究会プログラム

第9回研究会

  • 日時 2015年3月14日(土)13:00 - 18:00
  • 場所 国立公立大学法人首都大学東京秋葉原サテライトキャンパス 会議室AB
  • 参加費 無料

13:00-13:20

サンプリングに基づくLODの構造推定に関する基礎的検討

  • ○矢部 彩佳,高間 康史(首都大学東京)

近年LODによるデータ公開が進められており,これらを活用したサービス開発なども期待されている.しかし,他者が公開したデータを利用する場合,データ構造が不明な場合があり,活用を阻害する一要因となっている.本稿ではLODを探索的にブラウズする作業を支援するシステムの実現を目的として,その要素技術となるLODの構造推定に着目する.SPQRLクエリによるサンプリングに基づく推定方法に関する基礎的な検討を行った結果について報告する.

13:20-13:40

協調的マルチビューに基づくインタラクティブ文書クラスタリングシステムの提案

  • ○利根川 拓馬,高間 康史(首都大学東京)

本発表では,協調的マルチビューに基づくインタラクティブ文書クラスタリングシステムを提案する.提案システムでは,ユーザフィードバックをクラスタリング結果に反映するために,単語の重み調整に基づく手法を採用し,クラスタや文書,単語と言った異なるレベルの情報を効率的に提示するために協調的マルチビューを採用する.TETDM (Total Environment for Text DataMining)を用いてプロトタイプシステムを実装し,評価実験を行った結果について示す.

13:40-14:00

照応解析と動詞シソーラスに基づくニュース概要把握のための図解生成システム

  • ◯廣田 暖貴,白松 俊,岩田 彰

本研究では図解を用いて,直感的に概要を把握できるニュースの要約を自動生成することを目指している.しかし,日本語の文章では文の要素が頻繁に省略されるため,記事をそのまま用いることはできない.本研究では,センタリング理論を応用した人,組織・団体の名詞に着目したゼロ代名詞補間手法と,動詞シソーラスを用いた図解の階層管理手法を提案する.生成した要約を既存サービスの要約と比較することで,図解が概要の把握に有用であることを確認した.

14:00-14:30

タグマッピングによるTwitter特性と話題の関係解析

  • ○清政 貴文,六井 淳(島根大学)

本研究では,Twitter特性と話題の関係解析手法を提案する.具体的には,1個のツイートから得られる3種の異なる情報をハッシュタグで束ねて可視化することで,ユーザ層毎のツイート内容の違いや盛り上がりに寄与する話題を解析する.

14:30-14:50 休憩

14:50-15:20

キーワードのシソーラス上の位置関係にもとづく文章の話題の推敲支援

  • ○大野 祐樹,砂山 渡(広島市立大学)

文章の推敲支援の多くは,表層的な修正を促すものが多く,文章の主題や主題に関連する話題の吟味を促すものはあまり見られない.そこで本研究では,文章からキーワード(文章の主題および話題を表す単語)を抽出した上で,それらのシソーラス上の意味のつながりをもとに,文章内で述べられている内容を推敲するための指標を計算して利用者に提示し,利用者の推敲を促すシステムを提案する.

15:20-15:50

TETDMを用いた文章推敲スキル育成のためのチュートリアルシステムの開発

  • ○中垣内 李菜,川本 佳代,砂山 渡(広島市立大学)

文章の推敲は,読みやすい文章の作成には欠かすことができない.そこで本研究では,文章推敲スキル(文章中の問題点を見つけ出して,修正方針を検討するスキル)を身につけられるチュートリアルシステムを,テキストマイニングのための統合環境TETDM上に実装した.チュートリアルシステムの有効性を確認する実験の結果,局所的な視点からだけでなく,大局的な視点からの推敲を行うスキルが身につけられたことを確認した.

15:50-16:10

価値観アイテムモデリング手法を利用した推薦理由提示手法についての考察

  • ○山口 貴之,服部 俊一,高間 康史(首都大学東京)

本稿では,価値観に基づくアイテムモデリング手法を提案し,これを用いた推薦理由の提示手法について考察する.近年,情報推薦では精度だけでなくその推薦過程をユーザに提示することで,システム全体に対する満足度の向上を意図した研究が行われている.提案手法ではユーザの価値観に着目し,相関ルールを用いて作成したアイテムモデルを推薦理由の説明に利用する.本稿ではアイテムモデルに関する予備実験結果について報告すると共に,推薦システムへの適用について考察する.

16:10-16:30 休憩

16:30-17:00

直感的な意味付けによる百分率と速さの問題のための学習システムの開発

  • ○長田 佳倫,砂山 渡(広島市立大学)

文部科学省の調査では,現在の小学生は,「基準量・比較量・割合」の3つの要素からなる知識に,苦手意識をもっていると言われている.そこで本研究では,このような小学生が苦手な知識に対して,グラフと説明を用いた本質的で直感的な解法を提示することで知識の意味を説明し,学習を支援するシステムを提案する.対象知識を「もとにする量・比べる量・百分率」と「時間・道のり・速さ」として本システムを実装し,検証実験により,その有効性を確認した.

17:00-17:20

主格の格助詞「が」の意味の視覚化

  • ○岡安 一壽(神奈川県立湘南高等学校)

日本語の主格の格助詞「が」の用法には総記と中立叙述があるが,その意味をグラフによって視覚化することにより違いが鮮明になる.また,その視覚化により係助詞「は」と中立叙述の「が」の役割分担もはっきりする.また,日本語使用者は「bはaがA」型の文を何回も聞くことによってAという性質をもつものについての情報を2次元の配列として記憶することができ,その配列に基づいて発話することができる.

17:20-17:40

地域特性を表すツイートの探索的閲覧支援システムの開発

  • ○森田 洋平,白松 俊,岩田 彰(名古屋工業大学)

本研究では,任意の対象に対する評判を地域ごとに分析・可視化するシステムを開発し,ツイートを探索的に閲覧することで地域の特徴的な意見の抽出の実現を目指している.地図上に評判情報を色分けで可視化することで得たい情報のツイートの地域推測,また時系列や,特徴語からも推測を可能とした.本システムを用いて,昨年行われた衆議院議員総選挙の投票日前日から一週間前までの期間に収集したツイートを用いて被験者実験を行い,被験者に抽出された意見が選挙結果を反映しているかを検証することで評価した.

17:40-18:00

RDFを用いた名刺情報の可視化による人脈共有マネジメントシステムの提案

  • ○小林 沙綾夏,井上 林太郎,松下 光範(関西大学),高岡 良行,笹嶋 宗彦(株式会社 ワイエムピー・ムンダス)

本研究では,電子化された名刺情報を構造化し,ユーザが所有する情報の一部を各利用者間で共有することで,人脈リポジトリとして利用できるシステムを提案する.これまでの名刺を電子化して管理するソフトウェアでは,コンテンツ・ナレッジマネジメントが行われておらず,名刺情報はそれぞれ独立した情報として蓄積されている.提案システムでは,人物の持つ氏名や特徴などの情報をRDFを用いて記述し,人物間と人物を特徴付ける情報とのつながりを表現することができる.また,これらの人脈リポジトリを可視化することによって,直観的な操作と新たな関係性の発見を促し,人材の仲介や情報収集などの支援を可能にする.

更新日時:2015/02/11 17:34:56
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