第30回研究会プログラム

第30回研究会

第30回研究会開催要領

  • 日時 2023年3月10日(金)10:00 - 16:00
  • 場所 立命館大学 朱雀キャンパス 2F 203教室 (〒604-8520 京都市中京区西ノ京朱雀町1) および zoomによるハイブリッド開催
  • 参加費 無料
  • 参加方法 下記URLから参加登録の上,会場にお越しいただくか,zoomにアクセスしてください.
    • 下記サイトで事前登録いただきましたメールアドレス宛にzoomのアクセス情報をお送りいたします
    • https://www.ai-gakkai.or.jp/sig-system/sigusers/add/am/am30
      • アクセス情報は,3月8日(水)12:00までのお申し込みに対しましては3月8日にご案内予定です.
      • 以降のお申し込みにつきましては,研究会開始までにご案内予定です.

10:00 - 10:30

感情パーソナリティの可視化によるTwitterユーザの探索および評価支援

  • ○工藤裕登,砂山渡,服部峻(滋賀県立大学)

 近年,SNSは友人との交流や情報収集に用いられる.そのためコミュニティに属する際に新しい友人を探すことや,知りたい情報を持つユーザを探すことが多くなる. 本研究ではTwitterを題材として,探したいユーザに関するキーワードの入力から,交流したいユーザや情報を収集できるユーザ候補の探索および評価を支援するシステムを提案する.提案システムで収集したユーザのツイートに含まれる感情を表す単語の使用回数や傾向を感情パーソナリティとして抽出し可視化する.実験により,提案システムがユーザ探索および評価の支援に効果がある結果を確認した.

10:30 - 10:50 (ショート)

StackGANを用いた感情を表すコミック画像生成に関する予備的検討

  • ○陳彦嘉,柴田祐樹,高間康史(東京都立大学)

 本発表では,感情を表現する漫画画像を,StackGANを用いて生成する手法について予備的検討を行った結果について報告する.ポジティブ,ネガティブな表情の漫画に,感情などを表すテキストを付与して学習する.生成した画像に表情認識を適用して評価を行う.学習に用いる画像が表す表情の種類を変更して行った実験結果を比較し,学習データの多様性が生成画像に与える影響を考察する.

10:50 - 11:20

GANによる質問答弁の対話関係評価を導入した議会会議録の要約文章生成

  • ○大野木裕睦,森辰則(横浜国立大学)

 議会会議録の自動要約に対する需要は大きい.これにあたり,質疑応答の対応関係を考慮する必要があるが,有効な手法はいまだ確立されていない.我々は,T5 ベースの生成型要約モデルを,敵対的生成ネットワーク(GAN)を利用し,質疑応答の対応関係を加味できるよう訓練する新手法を試した.また,生成器の損失関数について新たな枠組みを導入し,答弁要約生成時に,生成質問要約を入力として利用する新規手法なども試した.提案手法が生成した要約は,多くの既存モデルの生成要約を超える精度を獲得した.また,人手評価の結果,生成要約の「読みやすさ」が向上したと考える.

11:20 - 11:40 (ショート)

単語集合の共通点の発見練習による連想能力の獲得支援システム

  • ○神部尚樹,砂山渡,服部峻(滋賀県立大学)

 我々の創造的な社会活動においては,発想力を欠かすことができない.発想は過去の経験や知識をもとに,ある物事に対する関連事項を広く想起することから始まり,複数の物事の関連事項を結びつける,すなわち複数の物事の共通点を探る能力と強く関わると考えられる.そこで本研究においては,複数の単語の共通点を繰り返し考えることで,発想能力を鍛える練習ができるシステムを提案する.評価実験の結果,システムを用いた被験者の発想能力が鍛えられる可能性を確認した.

11:40 - 13:00

昼休憩

13:00 - 13:20 (ショート)

多様な指標を考慮したコーディネート系列の生成

  • ○菊池愛海,尾崎知伸(日本大学)

 本研究では,トップス・ ボトムス・シューズの3アイテムを対象としたコーディネート系列の自動生成に取り組む.具体的には,単語埋込み,トピックモデル,最適化技術を利用し,着合わせの良さとスタイルの多様性,利用者の好みを反映した少数洋服集合であるカプセルワードローブ(CW)を生成する.次いでCWから,いくつかの現実的な制約の元,連続性と各日の予定等を考慮した複数日分のコーディネートを選択する.

13:20 - 13:50

攻撃的コメントの発信抑制に向けたオンラインコメントの受け手の精神ダメージ推定

  • ○伊藤誠基,砂山渡,服部峻(滋賀県立大学)

 近年,オンラインコミュニケーションが盛んに行われるようになるにつれ,炎上やネットいじめなどの問題が起こるようになってきている.このような問題を避けるためには,コメントの発信者が発信相手の状況を客観的に理解し,発信したコメントによる影響を考えられるようになることが大事と考えられる.そこで本研究では,コメントの受け手の精神的ダメージの量を推定し可視化するとともに,そのダメージ量に応じた攻撃的コメントの発信を抑制するメッセージを提示できるシステムを提案する.実験により,システムが推定するダメージ量と,提示するメッセージによる攻撃的コメントの発信抑制効果との関係を検証した.

13:50 - 14:10 (ショート)

日常のSNSコメントに対する褒めリプライの自動生成システム

  • ○藤原弘貴,砂山渡,服部峻(滋賀県立大学)

 日本人は謙遜することが多く自分を褒めることが少ない.そのため自己肯定感を高めにくく,ストレスを溜めやすい状況がある.そのため,褒められる機会を増やすことは重要と考えられる.そこで本研究では,日常の出来事に関するSNSコメントに褒めリプライを自動生成するシステムを提案する.実験により,提案システムが作成する褒めリプライが,人を嬉しくさせる効果があることを確認した.

14:10 - 14:30

休憩

14:30 - 15:00

災害情報収集におけるSNSのメディア特性に関する一検討

  • ○安尾萌,森野穣,松下光範(関西大学)

 災害発生時,被害報告や救援要請は復興支援を行う上で欠かせない情報である.災害情報は平常時よりも情報の鮮度がより重視されることから,速報性に優れた情報インフラとしてSNSを活用し,災害復興支援に利用するための研究が存在する.従来研究では,災害情報の獲得に利用する情報ソースが偏っている現状がある.この状況はSNSの構造や利用者数などが原因として考えられるが,災害に関する情報インフラが単一のサービスに依拠する状況は必ずしも好ましいものではない.本稿では災害情報収集に適したメディア特性とそのあり方について,現行のSNSのメディア特性,および災害発生時に必要な情報に関する要件の整理を通じて論考する.

15:00 - 15:30

大規模Webニュース記事群における論争発見と論点整理

  • ○藤原拓己,吉岡真治(北海道大学)

 近年,世界中の様々なメディアによって多数Webニュースが配信されている.一方でGoogle ニュースなど,個人の興味関心に最適化された記事を配信可能なニュースアグリゲーションサービスが利用される機会が増えている背景があり,その欠点を補うために話題を俯瞰的に捉える方法が望まれる.本研究では特定の話題についての記事にどのような論争が存在しているのかについて整理することで,ユーザーに対して世相への理解を促す情報の提示を目的とする.

15:30 - 15:50 (ショート)

ネットショッピングにおける他者に役に立つショップレビュー作成支援システム

  • ○西原陽子,浅堀なぎさ,SHAN Junjie(立命館大学)

 本研究では,ネットショッピングを使うユーザのために他者にとって役に立つレビューを書くための支援システムを提案する.楽天市場のショップ評価レビューのデータセットを用い,役に立つと評価されたレビューとそうでないレビューをfastTextを用いて学習し,レビューの分類モデルを作成する.新たに書かれたレビューを入力すると,役に立つかどうかを判定する.また,どのような情報が役に立つかがわからないユーザのために,役に立つレビューの例を示し,レビュー執筆の補助を行う.評価実験により,提案システムの有用性を確認した.

15:50-16:00

まとめ

更新日時:2023/03/08 13:22:56
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